酒井 米子 [Sakai Yoneko]



本名酒井米子、明治三十二年十一月、東京神田に生る。十四才の時有樂座で『ヂオゲネスの誘惑』の娘イノが初舞臺、日活第三部創設の折入社、それから松竹キネマに轉じ、井上正夫と「海の叫び」に出演し、間もなく再び日活に入社、その代表的映畫は「現代の女王」「本牧夜話」「戀慕小唄」等。何でもやるが柄から云つて上品な女性が最も適してゐる。

『現代俳優かがみ』(1925年)

本人は『もうそろそろ引退時です』といつて居るさうであるが人氣はさうでもないらしい。何といつても現代の映畫女優ではスターである。明治卅三年十一月生れの二十九歳。東京市神田の産[うまれ]で十四歳の時有樂座で處女出演、『ヂオゲスの誘惑』『野鴨』等の當り役がある。後暫く休養して大正九年五月日活第三部に加入し『朝日さす前』『白百合の香』等に出で十年八月退社、十一年八月松竹に入り『海の叫び』其他に出演。矢張り古巣が戀しく同年末日活に復歸し『若草の歌』『旅の女藝人』『現代の女王』『椿姫』に扮装。最近主演は時代もの『修羅八荒』『鳴門秘話』又新劇では『狂態の女師匠』『砂繪呪縛』のお酉等の大作がある。

『玉麗佳集』(1928年)