02 – 「綺乃 九五式」基本仕様

20191010-sample

【開発環境】
Python 3.7.4
Kivy 1.11.1
Windows 10 version 1803

【構成】

scanner-camera

スキャナー/カメラ:
・ラズベリーパイ 3B+
・ラズベリーパイ カメラモジュール V2
・独ニッツオ社製9.5mm映写機(戦前映写機を輸入したもの)
・タムロン社21HA 50mm F2.8 Cマウントレンズ
・駿河精機 微動ステージ
・オムロン社 V小形スイッチ (ヒンジ・レバー形)
・パシュポ社 C-CSマウント変換アダプター 20mm
・Smallrig社 クランプマウント (2164-AM)
・リードスイッチ

lamp

ライト:
・DiCUNO G4口金 LED電球 12V 6000K
・SmartDealsPro社G4小型ソケット
・ELPA社Fトグルスイッチ (HK-TGS01H)

motor

モーター:
・Arduino Uno R3
・Quimat ステッピングモータ 2A 59Ncm
・DEVMOステッピングモータドライバモジュール HR4988
・Wolfront社 タイミングプーリー 60本歯車60mm 5mmボア
・バンドー化学 タイミングベルト 幅6mm 長さ500mm ベルトピッチ2mm 60-S2M-500
・ステッピングモーター用ブラケット

raspberry-pi-monitor01

インターフェイス:
・Kuman 7インチHDMI 小型モニター

NAS用サーバー
・I-Oデータ社外付型ハードディスク HDC-U320

base

土台
・アンティーク調メタルコーナー4個
・モール 0号黒
・タカチ電機工業 化粧ゴム足
・名入り金属プレート

【基本的な仕組み】

まずはラズベリーパイからArduino経由でモーターを動かし、ベルトを使って映写機のフィルム送りを動かします。磁石などを使い、撮影のトリガーとなるパーツを予め仕込んでおきます。フィルム送りと同時にトリガーが起動、そこで発生したアナログ信号をデジタル化し、ラズパイが受け取るとカメラのシャッターが切られ、画像が保存される仕組みです。

映画用フィルムスキャナーの難しい部分として、
・前後左右上下にブレが無いようフィルムを撮影毎に確実に制御する
・フィルムに保存された画像データをできる限り良い状態でデジタル化するの2点を挙げることができます。

フィルム制御に関しては3Dプリンタとアルミシャーシを使用した現在の手法より、当時物の映写機を使った方が精度が高くなります。今回使用したのは1930年代中旬にドイツで市販されていた映写機の一部です。交換可能なヘッド部分のみを使用し、これを横倒しにして固定しました。今回のシステムではレンズは不要なため外しています。

Nizo HS Projektor 02

映写機のレンズを外すとフィルムを真上から撮影できるようになりました。微動ステージで固定したラズパイカメラを設置し、モーターに連動させてスキャンできるようにしていきます。

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広角のラズパイカメラはマクロ撮影を苦手としているため、オリジナルレンズは使用せず工業用高精度レンズ(タムロン50mm)と接写リングを組みあわせました。

tamron50mm

撮影トリガーとしてリードスイッチを使用。モーターと連動したタイミングプーリーに磁石を固定し、その接近を感知したリードスイッチがオンになるとアナログ信号をラズベリーパイに送りシャッターが切られます。画像はJPEG形式で映像ポートから出力されNAS上のHDDに保存されます。

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「ラズパイ・フィルム・キャプチャー」ではQTで作成したインターフェイスをパソコン上で稼働させ、ソケット通信でラズパイに指示を出すと同時に画像を受け取って保存する仕組みになっていました。処理速度の速さからみて一番理想的な形であり、「綺乃九五式」も当初はそれを目標としていました。製作期間や自分自身のプログラミング能力の問題もあり、ひとまずマルチスレッドでのソケット通信は後回しとし、Kivyを導入してラズパイ上で動作する直感的なインターフェイスを作成しました。

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静止画のプレビュー機能、プリセットされたスキャン/カメラ設定を選択する機能、撮影完了フレーム数の表示、1フレームの撮影に必要な平均秒数表示などを実装しています。「ラズパイ・フィルム・キャプチャー」のような緻密なインターフェイスではありませんが、直感的で操作しやすいKivyの良さは出ているのかなと思われます。

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