日本・女優 & 女優別絵葉書ギャラリーより
妖婦役が適はしい。といつて娘形もうまくやつて退ける。現代娘だつて上手なものだ。瀧花久子は日活に生れた若い花形である。「水戸黄門」から「陸の人魚」から「鐵腕記者」から「皇恩」から吾々は彼女のよい所を可成感知したのだ。前途を期待したい。
『日本映画年鑑 大正十五年昭和二年 第三年版』
(大日本雄弁会講談社、1927年4月)
明治四十年京都で生れる。女學校を卒へて大正十四年六月に日活へ入社。時代劇を踏んで新劇部に移る。岡田嘉子主演の『日輪』に女中に扮してから認められ、續いて『水戸黄門』廣瀬第二囘作品の『鐵腕記者』で主演して、一躍日活のスター女優となる。最近『しやぼん娘』『魔の沼』『喧嘩』等に主演し村田實演出の『結婚二重奏』といふ現代劇では彌生に扮し岡田時彦と共演の『屍は語らず』では池内みつ子に扮して何れも人氣湧くが如しである。現に日活の幹部女優。
『玉麗佳集』(1928年)
[JMDb]
滝花久子
[IMDb]
Hisako Takihana