個人による簡易テレシネにはスクリーンに映した映像をそのまま撮影する古典的方法や、 空中結像法、フラットベッドスキャナーの転用、鏡の搭載されたコンバーターを使った形、完全自作派など多くのパターンが存在しています。映写機改造型もその一つで映写機のオリジナルレンズを外し、静止したフィルムを撮影し後に動画化するものです。
近年のIT技術の発展に従いマイコンボードを使ったプログラミング制御が身近になったこと、3Dプリンタ普及で補助パーツを自作しやすくなったことでこれまでにないチャレンジが増えてくるようになりました。
一つの転換点として、2016年にオープンソースとして公開されたジョー・ハーマン氏のプロジェクト「ラズパイ・フィルム・キャプチャー」を上げることができます。

ここまでの完成度ではありませんが、映写機を改造するパターンはフランスを中心に盛んに行われています。
ここまでの完成度ではありませんが、映写機を改造するパターンはフランスを中心に盛んに行われています。
これらのプロジェクトは映写機の使用経験のある年配の方が中心となっています。一方では英語圏のより若い世代を中心に完全自作の流れを見て取ることができます。下の画像は2014年に公開された「キノグラフ」。
キノグラフに一部「インスパイア」される形で公開されたのが「ラズパイ・テレシネ」プロジェクト。これまで見た自作テレシネ機としては最も小型(リールを除くと25×20センチ位)にまとめた一台です。
やや傍系の流れとなりますが、ドイツではウォルフガング・クルツ氏がフラットベッドスキャナー+Arduinoで組んだ「シネ・トゥ・ヴィド」システムを公開しています(英語での紹介記事)。
またドイツのPCマガジンがすりガラスを使った例を紹介(独語)しておりました。