秘宝館・フリッツ・ラング & フィルム館・9.5ミリ (英パテスコープ) & 映画史の館・ドイツより
先日ドイツのフィルムコレクターさんと取引させていただく機会があり、『メトロポリス』9.5ミリ版を手に入れることができました。旧所有者はヴォルフ⁼ヘルマン・オッテさん。地元の教会で『カリガリ博士』の映写会を開くなどサイレント映画の再発見に尽力されておられます。












『メトロポリス』9.5ミリ版は公開から5年も経たない1931年に市販されておりラング作品の小型フィルム化では最も古いひとつになります。同監督では他に『死滅の谷』(SB537)『ニーベルンゲン第一部/第二部』(SB729/737)『スピオーネ』(SB752)が英パテスコープ社から発売されていました。
英語でのやりとりで出てきたのが手持ちの映写機の話。ヴォルフさんの挙げていたのはウルティエ社のトリ・フィルムとリゴニー社の映写機。戦後9.5ミリ映写機で最も完成度の高い機種で、この二台持ちは達人認定できるレベルです。そんなベテランにあなたは何を使ってるんですかと聞かれ一瞬ヒヤリ。これってフレンドリーな会話に見せかけて、迂闊な映写機名をあげるとお叱りを受けるパターンですよね。ボレックスのG916他数台で回答したところ「それなら大丈夫(Your projectors are okey!)」とのこと。あはは、本当に試験でしたか。どうやらパスした模様です。
とはいえ実際に映写機にかける機会はなさそうです。良い環境で保管させていただき、いつか次世代のフィルム愛好家に引き継いでいけたら良いかなと思っています。
[Movie Walker]
メトロポリス
[IMDb]
Metropolis