ビリー・バーク Billie Burke (1884 – 1970) 米

サイン館・合衆国/カナダ/オーストラリア より

Billie Burke c1909 Autographed Postcard

ビリー・バークは1939年の名作ミュージカル『オズの魔法使い』出演で多くの人々に記憶されています。主人公ドロシー(ジュディー・ガーランド)を導いていく「北の良い魔女」グリンダです。

『オズの魔法使い』でのビリー・バーク

魔女グリンダの性格設定は(おそらく非現実の世界にしか存在しない)「包容力のある美しき母」でした。ビリー・バークの温かみのある、時にユーモラスな演技はあの役柄にマッチしていて他の女優さんでは替えが効かないのではないかと思います。

その芸歴は長く1900年代に舞台デビュー、若くしてブロードウェイの人気者になります。1910年代に映画に進出、パラマウント社初の連続劇『グロリア物語』(1916年)主演で成功を収めています。1914年には興行界の大物フローレンツ・ジーグフェルド・ジュニアと結婚しており二人のロマンスは後に『巨星ジーグフェルド』(1936年)として映画化もされました。

モトグラフィー誌1916年4月29日号より『グロリア物語』の先行予告スチル

彼女は良く知られた美人さんというだけでなく、他に例を見ないほど完璧に演技の修練を収め、人を引き寄せる魅力に高潔な心、並々ならぬ人間力を備えている。その動きに見られるしなやかな才能は例外的と言ってよいだろうし、「銀幕値(スクリーン・バリュー)」も備えているのだがそれが「銀幕の天才」と呼べる位に達している。

作家ルパート・ヒューズ・インタビュー
(モトグラフィー誌1916年4月29日号)

She is not only a famous beauty, but an actress of unusually thorough schooling and magnetism, high spirit and peculiarly human appeal. She has also an extrordinarily flexible pantomimic gift, and what is known as “screen value,” to a degree that might be called “screen genius.”

Rupert Hughes Interview
Motography Magazine 1916 April 22 Issue


『オズの魔法使い』は技術・技法的に、そして美学的にも戦前ハリウッドの集大成と呼べる一作でした。そこに初期ブロードウェイやサイレント映画時代の経験値を持ちこんでいたのがビリー・バークだった、と見ることもできます。

サイン入りの絵葉書は英ロータリー・フォトグラフィック・シリーズの一枚で、英国南部の町ボーンマス在住のS・マクブロック嬢宛に送られています。消印はロンドン局1909年5月26日付。もう一枚同嬢が所有していたサイン無しの絵葉書とセットで入手したものです。

[IMDb]
Billie Burke

[Movie Walker]
ビリー・バーク


コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください