戦前・戦中期の9.5ミリ動画カメラを使ってみた [03] 現像篇 その1 道具を探す

1920年代にパテベビー映写機・撮影機が市販された折に、仏パテ社から現像用具の一式も発売されていました。現存数が極端に少なく、一般公開されているものとしてはパリのフォンダシオン・ジェローム・セドゥ=パテが唯一と思われます。

フォンダシオン・ジェローム・セドゥ=パテ所有の9.5ミリ現像機
(同組織所属のPaolo Bernardiniさん撮影)
https://www.instagram.com/p/BAYFaSQI-Of/

上下に歯のついた平枠に9.5ミリフィルムを巻きつけて左の箱に収め、台になっている四角い箱にセットし現像液を注入する仕掛けになっています。

『シネ・ハンドブック』(歸山教正著、1930年)より

歸山教正氏の著書『シネ・ハンドブック』(1930年)でも同種の現像用ツールが紹介されていました。同氏は平枠を木材で自作する手法も公開。複雑な構造ではないため今回は3Dプリンタで自作しようと考えていました。

ところが別な手法で9.5ミリフィルムを現像している人を発見!

『ロモ・タンクで9.5ミリフィルムを現像してみた』
https://www.filmkorn.org/develop-9-5mm-film-in-a-lomo-tank/?lang=en

ドイツの方で、9.5ミリのカラーリバーサルフィルム現像に成功しています。

数日前にサンクトペテルブルクから届いた実物。

ロモ社の8ミリ映写機やロモグラフィーは知っていますがロモ・タンクは初耳。8ミリ愛好家の一部では割とよく知られた方法なんですね。内側にらせん状の溝が刻まれたリールがあってフィルムを立てていく形をとります。リールを円形タンクに収めてホースから薬剤を注入。上部のつまみを回すとリールが回転し撹拌される仕組みとなっています。元々8ミリ用なので9.5ミリではリールの厚みが変わりますが、2ミリほどのワッシャーを噛ませると上手くいくそうです。

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