映写機用レンズの肖像 [04]: 仏エルマジ社 マジステール F1.6 40ミリ

Hermagis Magister F=1.6 40m for Pathé Lux Projector (Early 1930s)

レンズ名メーカー名製造国焦点距離F値使用映写機製作時期レンズタイプレンズ構成長さ(鏡胴含む)外径(鏡胴含む)
マジステール仏エルマジ社フランス40mm1.6パテリュクス映写機1930年代前半ペッツバール型2群4枚50.030.0
前玉タイプ前玉外径前玉厚みスペーサー(間隔環)中玉タイプ中玉外径中玉厚みスペーサー(間隔環)後玉タイプ後玉外径後玉厚み
凸凹ダブレット凸凹ダブレット20.0

2014年にパテ社リュクス映写機のジャンク機体を購入した時に付属していたレンズ。仏パテ社の初期カタログで「エルマジ社製・焦点距離40ミリレンズ(Objectif supérieur foyer 40mm Hermagis)」と記載されているものでカタログ番号はF196、定価は90旧フラン。

レンズのコンディション(特に前玉)があまり良くなく周辺部に汚れが固着しています。今回実写にあわせて再度分解・清掃を行いましたがほとんど変化なし。前玉と後玉がそれぞれユニットになっていて、前玉は正面のリング部分を指で回すと簡単に外れるようになっています。後玉はカニメレンチで外す形。

前玉は色消しのダブレット(凸凹)になっているようですが汚れの固着でフレームから外すことができませんでした。後群も同じく凸凹のダブレットで、2群4枚型のペッツバール式レンズとなっています。

性能比較テストで9.5ミリフィルムを映写したサンプル画像。中心部分は綺麗に映っているのですが周辺部(特に左端から中央下)に乱れが見られます。ダメージがそのまま映写結果に出てしまっている感じですね。

ミラーレスにマウントして接写したサンプル。

ピントが合っている個所のわずかに奥側で二線ボケが出やすく、その近辺に被写体が多いとワシャワシャした感じになります。背景はジワリと滲んでいて全体としては品のあるレンズかなと。背景に点光源があると楕円に近い玉ボケが発生。作例右の画面左端に近い直線の描写にはレンズ汚れ起因と見られる歪みが見て取れました。


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