


The Marriage Circle (1924, Warner Bros. dir/Ernst Lubitsch) MOMA 16mm Preview Print
1920年代のルビッチが得意としてた室内喜劇型(チェンバー・コメディ)の作品。妖艶で多情な女性をマリー・プレヴォー、彼女の友人で無邪気な人妻をフローレンス・ヴィダーが演じ、男性陣二人(アドルフ・マンジュウ、モント・ブルー)を交えた軽妙な四角関係の恋愛模様が描かれていきます。
ハリウッド期のルビッチ無声作品の保存状況は芳しいものではありませんが、『結婚哲学』と『ウィンダミア夫人の扇』の二作品は恵まれていて米国内に保存されていた35ミリプリントを元に早くからデジタル化されてきました。
『結婚哲学』は映画保存協会主導の元、デヴィッド・シェパード氏が指揮を執って完成させたデジタル版が2000年にDVDで発売されました。2015年にフリッカーアレイ社がオン・デマンド販売を開始したDVDも内容は同じです。
手元にあるのはMOMA(二ューヨーク近代美術館)所蔵の35ミリから派生してきた16ミリプレビュー版。幾つかのフレームをスキャンして比較してみました。左が16ミリ版、右がDVD版です。






ベースになったプリントは同一で(以前にチャップリンやラング、ヒッチコック作品で見たような)別テイクは含まれていません。細かな話をするとDVD版は上と左、16ミリ版は右のトリミング幅がやや大きめに取られています。その影響もあり16ミリ版は左右がわずかに圧縮され車や人が細めに表現されています。
[IMDB]
The Marriage Circle
[Movie Walker]
結婚哲学
[公開年]
1924
[メーカー]
MoMA
[フォーマット]
16ミリ ダブルパーフォレーション 無声・調色(Toned) 750フィート(プレビュー版で冒頭の20分程度のみ)