サイン館・合衆国/カナダ/オーストラリア より
男装のヴォードヴィル芸人として、キャスリーン・クリフォードは山高帽、燕尾服に方眼鏡姿で登場していた。垢ぬけたファッション感覚で「町一番の伊達男」の異名を受けることとなつた。
「昔活躍していた男装芸人キャスリーン・クリフォードが
シャーロッツヴィル出身だった件について」
シャーロッツヴィル・コム
As a male impersonator doing vaudeville, Clifford wore a top hat, coattails and a monocle. Her smart fashion sense earned her the nickname “the Smartest Chap in Town.”
“Early male impersonator Kathleen Clifford had Charlottesville origins”
C-Ville.com
1910年代から30年代にかけ、米舞台で「男装の麗人」として人気を博していたのがキャスリーン・クリフォードでした。燕尾服に山高帽姿で歌や踊りを披露、衣服を自前で作り楽曲も自身で手掛けるなどマルチな才能の持ち主だったそうです。
遺憾で堪らなかつたのは、後に殘されたエミー孃であつた。
『私も一緒に行き度いな。』
と何度いつても、とうとう許されなかつた。
一行を見送つて、すごすごと室に這入つたエミー孃、自分の室には行かず、エーリー君の室にと這入つた。
『そうだ私は女だから行けないんだ、男でさえあれば、何處までも一緒に行けるんだ。』
と獨り言し乍ら、手早く自分の着物をぬぎすて、エーリー君の服を着て、忽ち男となり濟ました。
一寸姿見の前に現はれて、
『オゝ是で立派な男になつた。
是なれば何處までも御伴が出來るんだ。』
といつてニツコと笑つて、スタスタと二階から駈け下りて往来にと出た。
探偵大活劇『ナムバァワン』
(浦峰雪訳、春江堂書店、「大活劇文庫」、1919年)
1917年、パラマウント社による初の連続活劇『ナムバァワン』で主人公に抜擢されます。同作ではヒロインによる男装場面が含まれていて彼女の資質や知名度を生かしたものだったようです。舞台活動をメインとしていたため映画出演は断続的となりましたが、そのうちの一つダグラス・フェアバンクス主演作の『暗雲動く時(When the Clouds Roll By)』が現存しています。
[IMDb]
Kathleen Clifford
[Movie Walker]
キャスリーン・クリフォード
[出身地]
合衆国(ヴァージニア州)
[生年月日]
2月16日