1920年代初頭に主にドイツ映画で活動していた女優さん。ツェルニーク=マラ映画社でリア・マラ主演作に脇役として登場しつつ、フレート・ザウアー監督作などで幾度かヒロイン役を任されています。
名前からオランダ系ではないかと思われ、キャリア後期には同国の無声映画にも出演。現存作品は確認できていませんが、オランダのEYE映画博物館のホームページに1922年作品「黒幕(De man op den achtergrond)」出演時の集合写真が紹介されていました。
2列目右端の椅子に座っている女性がヘルマさんだと思われます。
もう一枚、オランダ初期映画のデータをまとめた『喜びと悲しみと』(Of Joy And Sorrow、ジェフリー・ドナルドソン、1997年、オランダ映画博物館)には「黒幕(De man op den achtergrond)」のスチール写真がありました。




入手した絵葉書は1922年11月23日付チェコスロバキアの消印がある一枚で、女優さん自身の手書きのメッセージが含まれています。宛先はウィーン在住のハンス・ルドルフ・ヘーニッヒ氏(Hans Rudolph Hönig)。フレンドリーな口調で書かれた文章で、最後には「1923年にウィーンにお邪魔する機會があるかも(Vielleicht komme ich 1923 noch nach Wien)」の追伸が残されていました。