1930年代初頭 – 9.5mm『 空のおぢさん 太平洋一番乗り 』 (宮下万三・作画) 伴野商店9.5ミリプリント

「伴野商店」より

Taiheiyo Ichiban-nori (The First Flight Across The Pacific Ocean)
Early 1930s Banno Co. 9.5mm Print

三太郎と呼ばれる「おぢさん」飛行士が大歓声に送られながら日本を出発、千島経由で太平洋の単独無着陸横断飛行に挑戦。途上、霜や怪獣、猟銃(迫撃砲?)を手にした白熊に襲われボロボロになりながら目的地シアトルに辿りつき歓迎を受ける様子を描いたアニメ作品。

本作品については島根県飯南町の「吉岡長太郎コレクション」(PDF)、神戸映画資料館にそれぞれフィルムの存在が確認されています。後者の「古典アニーメーションフィルムリスト」(暫定版・PDF)によると、同館所蔵分は作画者・製作年は不詳となっていました。

今回紹介するのは伴野商店版。オリジナルの20メートル用ケースから外され『夕やけ小やけ』等と共に80メートル用リールに再マウントされていたものです。作画クレジットに宮下万三氏の名を明記。同氏は政岡憲三氏の人脈に位置するアニメーターで、政岡映画製作所(1932年設立、改称を経て1935年に解散)や日本動画研究所(1939年設立)の作画で知られた人物です。

主人公が横方向に進んでいく発想、途中クルクル回る表現は以前に紹介した切紙細工アニメ『西遊記 孫悟空物語』(1926年、大藤信郎)と重なってきます。おぢさんの一挙一動や短パンを履いている白熊に愛嬌と抜け感があり、横スクロール型ゲーム風の感覚と相まって今見ても十分に面白いと思える作品でした。

手持ちの1929年版の9.5ミリフィルムカタログには未掲載、32年度版には伴野商店の作品番号398番として掲載されているのを確認。1930年頃に制作され31~32年に市販された一本と思われます。


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