仏パテ社が1940年代に発売していた9.5ミリ撮影機ウェボA型の後継機で1954年から58年に製造されていたもの。




先行のA型に比べるとやや丸みを帯びたデザインに変更されています。基本スペックに変更はなく15m用フィルムカートリッジに対応、レンズはベルティオ社のf=1.9(または2.5、3.5)20mmを標準装備。
1940~50年代のウェボA型は現在の中古市場ではあまり人気のないモデルです。レンズを本体に装着する部分(マウント)の形状が独自規格のため、現在ミラーレスなどに転用しようとしても手間がかかるのです。当時のパテ社もマウントの互換性に問題のある点は認識していたようで、次世代のウェボ・リオ映写機からはCマウントを採用するようになりました。
フランスのエルクサム社が発売していたカメックスも同様でオークションサイトでも買い手がつかずにグルグル回り続けています。
見方を変えると狙い目でもあります。この10年程で古い9.5ミリ動画カメラは相場が数倍に跳ね上がっていて、アンジェニューやベルティオなどの高級レンズ付きの機体は入手しにくくなっています。自力でマウント部分に対応できる技術があるのならあえて高値の個体を掴まずウェボA型やカメックスを入手した方が遙かに安くつくのかな、と。