情報館・9.5ミリフィルム&パテベビー関連資料 より
村人の情に依つて父の仇を討ち今もその村の寺に住む十時來三郎と元代官の用心棒の左源太は領民の慘苦を見かねて此の窮状から救ふと決心した。その夜から君側の奸臣が一人々々襲はれ、ある者は殺され或者は額に傷をつけられた。惡代官山室もかくて村人に味方する十時を討取るべく浪人共を召抱へたが、討取りに行く者はかへつて十時に教へられ浪人共は悉く轉向した。で‐その結果十時を首領として白馬隊が組織せられた。


伊藤大輔監督『斬人斬馬劍』の小特集を含むパテーベビー月報。巻頭、見開きで配役表と粗筋が紹介されています。





その他紹介されていた劇作品は『石川五右衛門の法事』(S-68)、『辨天小僧』(S54/G494)。アニメで『ミッキーの化け物屋敷』(S-78)、『熊のシツポは何故短いか』(D-26/G-496)。又、伴野商店が制作した教育用オリジナル短編『時計の話』の紹介が行われています。


巻末には4頁に渡ってベビーフィルムのセールスリスト。伴野商店が発売していた9.5ミリフィルムに関しては完全なリストが存在しておらず「戦前小型映画資料集」でも抜けが目立ちます。このセールスリストではT番トーキーの一部に今まで知られていなかったフィルム名が見つかるなど幾つかの発見がありました。
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