帝政ロシア/ソヴィエト初期映画史再訪 [18] & 絵葉書館・ロシア/ソ連/旧ソ連構成国 より
vufku.orgのウクライナ映画人名鑑では「テチアナ・トカルスカ (Тетяна Токарська)」で登録されている女優さん。1906年ウクライナのポルタバ生まれ、オデッサで演技を学んだ後1926年に映画デビュー。シリアスな役柄と喜劇のどちらもこなせる演技派として重宝され、ウラジミール・マヤコフスキーが脚本を手掛けた風刺劇『デカブリュホフとオクタブリュホフ』(Декабрюхов и Октябрюхов、1928年)にも出演していました。
1930年には『五人の花嫁』(Пять невест/П’ять наречених)に出演。反革命側の軍隊に駐留されたユダヤの村で「兵士のために五人の美しい乙女を差し出せ」の命令が下り、虐殺を恐れた村人がその命に従う物語。タチアナさんは花嫁の一人として登場しています。
女優として大成したとは言い難く、ソ連にトーキーが普及し始めた1930年代初頭に役者業から離れます。二次大戦が本格化した1930年代末から裏方に回り、キーウ撮影所の助監督として活動を続けていきました。
[IMDb]
Tatyana Tokarskaya
[Movie Walker]
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