3Dプリンタを初めて使用したのは2年半ほど前でした。
昔からこの手のガジェットに苦手意識があり、1台目は早々に壊すだろう予感がして当時アマゾンで最安値だった中国製の機種を購入。ところが思っていた以上に使い勝手が良く、大きな機械トラブルもないまま今に至っています。
2年半前、一通りのチュートリアルを済ませてから初めて作ったのが蛇腹カメラ(イカレッテ)用のマウントアダプターでした。
イカレッテはツァイス・イコン社の前身の一つであるICAが製造していたカメラです。幾つかの機種があって、ロールフィルム専用縦型とロールフィルム/乾板両用横型の2台を現在所有。後者は背面が下のようになっています。
乾板を差しこむことができるよう金属製の板が蓋のように差しこまれています。留め金を外すと板を右方向にスライドし外すことができます。


本来であれば乾板をここに差し入れて撮影に入ります。2年半前に思いついたのは、金属板と同じ形の樹脂版を3Dプリンタで作成し、円い穴をあけてマイクロフォーサーズ用に変換してしまおう、のアイデアでした。


初めて自作した3Dプリンタのデザインで、見様見真似で何とか出力できた感じでした。
20世紀初頭のアナログカメラと、21世紀初頭のデジタルカメラが二人羽織している面白い形になっています。
このカメラにはコンパウンドのシャッターと初期のテッサーレンズ(75mm f6.3)が搭載されています。レンズのシリアルは208090となっており、1912~13年に製造された個体のようです。