パテベビー解体新書 実践編(2)パーフォレーションの修復

パテベビー解体新書 実践編 より

9.5ミリ形式はフィルムを送る穴(パーフォレーション)を中心に配することで画面を広く取ることに成功しています。しかしながら特に廉価の映写機を使用した場合など穴にダメージが出やすいのが難点ともなりました。

穴が広がってしまうと映写時に映像が上下にがたつきます。この弱点は早くから認識されていて、仏パテ社から対策用のパッチが発売されていました。

パッチは直系4ミリ強の円形をしており、中心部に穴が開いています。

フィルムにパッチを留めるためにスプライサーを使用します。今回は米パテックス社製の一台を使いました。

使用方法は簡単で、まずは

1)ガイドにフィルムを通し固定します。

2)フィルムセメントを穴の周辺に塗ります。

3)ピンセットでパッチをセットします。

4)金具を倒し、圧力を加えた状態で数分放置します。

5)フィルムを取り出して完成!

このパッチは映写時のフィルムの上下のがたつきを抑えるためのものです。仕様上、半円の段差が画面に入りこんできて映写中にはっきりと影が映ります。後日スキャンなどを予定しているのであればパッチはしないままの方が良いかと思われます。