齣フィルム整理作業の経過報告と未特定作品について

2021年3月に入手した70枚、2023年4月に入手した215枚をあわせた計285枚分の齣フィルム整理作業は一旦ここで終了します。

[A] フィルム特定済(現存作品)95枚

[B] フィルム特定済(遺失作品)118枚

[C] フィルム未特定 71枚

213枚の特定が完了、全体の75%強に当たります。この内95枚は既に現存が確認されている米国映画4作から。また118枚は遺失したと見なされている(Presumed Lost)フィルムからで米国映画3作と日本の時代劇2作でした。

残りの未特定フィルム枚の内、高尾光子さんが出演している作品については(投稿追記で触れたように)伊沢蘭奢さん出演場面が含まれている可能性があるため今後も調査を続けていく予定です。

現時点で特定できていないものの同一作品と思われるグループが幾つかあって、何かのきっかけで関連資料が見つかれば作品名が判明する可能性は残されています。興味ある方もおられると思いますので以下に一部を紹介しておきます。

日本・1920年代前半現代劇 01

1922~23年頃。貧しそうな家に年配の男性が車で何かを運んできた場面、登場人物の表情が一様に暗く悲劇的展開を予想させます。


日本・1920年代前半現代劇 02

屋敷の勝手口から家人が姿を見せ路上で誰かを探している場面ですが女優を特定できず。先の01と同時期で同一作品の可能性もあります。


日本・1920年代前中盤家族劇 

1924~25年頃の母娘物あるいは継母物。年配の女性は市川春衛さんに見えます。


日本・1920年代中盤時代劇 

1924~26年頃の時代劇。


日本・1920年代後半時代劇

1927~29年頃の時代劇で旅姿の女性が登場。『大道寺兵馬』の一部の可能性があるものの現時点で断定できず未特定扱いとします。


米国・1920年前後ベン・ターピン喜劇

左のコマで床に倒れこんだベン・ターピンを見ることが出来ます。作品名まで特定できず。


米国・ボクシング物 

時期不詳。ハリウッドのスポーツ物に詳しい人であれば特定できるかもしれません。