1917-22 忘れじの独り花(17)ガード・エゲーデ=ニッセン Gerd Egede-Nissen (1895 – 1988) ノルウェー

「フィア・エーマンス旧蔵サインコレクション」より

Gerd Egede-Nissen Autographed Postcard
Gerd Egede-Nissen c1920 Autographed Postcard
今までにも数度名前が出てきている北欧の人気女優アウド・エゲーデ・ニッセンの妹に当たるガードさん。エゲーデ・ニッセン家は元々俳優一家で、アウドと妹弟含めて6名が劇の道に進んでいます。

1918年9月7日付ノイエ・キノ・ルントシャウ紙より 主演作『復讐の女神』の広告
1918年9月7日付ノイエ・キノ・ルントシャウ紙より 主演作『復讐の女神』の広告

姉アウドとは異なりガードさんはノルウェーの舞台を中心とした活動を続け、戦後までの長いキャリアを築いていきます。それでも折に触れて映画に出演、当初はデンマークでスィランダと共演を重ね、次いで1918年からは(姉アウドを中心とした)ドイツ拠点のエゲデ・ニッセン映画社作品に出演し始めました。地元ノルウェーに戻って制作された『パン』(1922年)は商業的な成功も収めています。

『パン』(1922年)より
『パン』(1922年)より

[IMDB]
nm0250791

[Movie Walker]

[誕生日]
4月21日

[出身]
ノルウェー(ベルゲン)

[サイズ]
8.5 × 13.4cm

[データ]
Verl. Herm. Leiser, Berlin Wilm. 7477.
メッセージ面に1916年11月21日に独ケルンでタイプ打ちされた文章有。

リリー・ヤコブソン (Lilly Jacobson 1893–1979) & グンナール・トルナエス (Gunnar Tolnaes 1879–1940)

「国別サインリスト 北欧諸国 [Nordic Countries]」より

1910年代の北欧映画を代表する女優の一人がリリー・ヤコブソンです。優美な雰囲気からお姫様の役柄を多く演じていました。『エクセルシオール号/火星への旅』(1918年)や『マハラジャ最愛の妻』(1917年)の演技は型通りで、これだけならば映画史に記憶されるほどではなかったように思われます。

1910年代末、北欧映画の衰退とともに女優業を引退しようとしていたリリー・ヤコブソンに待ったをかけたのはアスタ・ニールセンでした。

『女ハムレット』(1921年)はシェークスピアの焼き直しではなく、北欧伝説などを加味した独自解釈です。男装のニールセンが倒錯の空気を漂わせる隣でリリー・ヤコブソンはオーフィリアを演じ、淡い恋心が混乱に、狂気に変わり、自死で果てていく難しい役柄に挑戦しています。

写真はグンナール・トルナエスとの共演作『マハラジャ最愛の妻』絵葉書の連名サイン。

リリー・ヤコブソン

[IMDb]
nm0414887

[出身]
スウェーデン(ヨーテボリ)

[誕生日]
6月8日

グンナール・トルナエス

[IMDb]
nm0866184

[出身]
ノルウェー(オスロ)

[誕生日]
12月7日

1936 – アラ・ナジモヴァ主演舞台劇『ヘッダ・ガブラー』 出演者寄せ書き Alla Nazimova

夫人が初めて米國へ渡って紐育の劇場に現はれたのは一千九百五年の事であつた。その頃は未だ花形といふ程ではなかつたが、三年間といふもの、殆ど日夜の差別も無い位に研究勉励して、やがて紐育に於ける第一位の女優となる事が出来た。今では夫人は世界的に名を成してゐる。夫人の得意な演物は主としてイブセンの作品で「人形の家」「建築士」「野鴨」「ヘッダ・ガブラー」などは何れも好評嘖々たるものであつた。

初めてレンズの前に立つたのは一千九百十七年セルツニック會社の依頼に依つて「戦争の花嫁」を撮影した時であつた。これは舞臺劇としては夫人の名を高らしめたものであつたが映畫劇としては餘り面白く行かなかった。第二回目の作品はメトロ会社のスクリーン・クラシク映畫「天啓」(卽ち今春キネマ倶樂部に上場された「奇蹟の薔薇」)で、これは極めて評判が好かつた。最近天活會社は夫人の出演映畫を全部輸入する計畫を立てたといふから、何れ續々吾々の目の前に現はれる事であらう。近く「紅燈」がキネマ倶樂部に上場される筈になつてゐる。

『活動名優寫眞帳』(花形臨時増刊、大正8年、玄文社)

昭和11年にブロードウェイで上演された舞台劇『ヘッダ・ガブラー』のパンフレットに主演ナジモヴァと他の出演者6名がサインしたもの。

ナジモヴァは1910年代にロシアから渡米し成功を収めた一人です。クセのある風貌で米女優では得難い退廃の雰囲気を見せつけました。映画では『椿姫』(1921年)と『サロメ』(1923年)がよく知られています。

プログラムの左上からグレース・ミルズ(Grace Mills)、レスリー・ビンガム(Leslie Bingham)、ナジモヴァ。右上からマッケイ・モリス(McKay Morris)、ハリー・エラーブ(Harry Elerbe)、エドワード・トレヴァー(Edward Trevor)、ヴィオラ・フレイン(Viola Frayne )。

[Movie Walker]
アラ・ナジモヴァ

[IMDB]
nm0623417

[誕生日]
5月22日

[出身]
ロシア

[コンディション]
B+

[入手年月日]
2017年9月

アウド・エゲーデ=ニッセン (1893 – 1974) Aud Egede-Nissen

1920年代前半~中頃にかけラング(『マブゼ博士』)、ムルナウ(『ファントム』)、ランプレヒト(『第5階級』)などドイツの名匠に好んで使われていた女優さん。北欧出身特有の透明感を持ちながら、病んだ女性や疲弊した女性像もしっかりと描ける力量の持ち主でした。

『マブゼ』の情婦ぶりがあまりに有名ですが、個人的には社会派メロドラマ『第5階級』での切ない演技が印象に残っています。

サインの書き方で絵葉書を斜めに横切ることが多いです。頭文字「A」に2通りあり、こちらは小文字のパターンになっています。

[IMDb]
nm0250790

[出身]
ノルウェー

[誕生日]
5月30日