1928 – 9.5mm 『城下町の決闘』(ジャン・ルノワール監督)

画家オーギュスト・ルノワールの長男、ジャンはフランス映画史で最も重要な監督として知られています。

しかし初期に業務委託で引き受けた『城下町の決闘』(1928年)は長らく幻の作品とされてきました。35ミリ、16ミリのフィルムが見つかっておらず完全な形では残っていないのです。唯一30年代に英パテスコープ社が編集した9.5ミリ短縮版だけが現存しています。

『トーナメント』の英題を付されたそのフィルムを入手しました。

宗教戦争に明け暮れる16世紀を舞台とした歴史ドラマ。デビュー間もない若手女優ジャッキー・モニエと著名フェンシング選手のアルド・ナディを主要キャストに配しています。

味のある深い演技は期待されておらず若手の美形俳優によるコスプレ、ロマンス、剣技を楽しもうという内容。そのため批評家筋の採点が辛めで、長らくマイナー作品として埋没してしまった理由にもなっています。

実際に見てみると明快なストーリーでエンタメ要素を確保しつつ、ベテラン女優のシュザンヌ・デュプレが要所を締めていきます。『女優ナナ』など同時期の「シリアスな」ルノワール作品より良くできているとも言えます。

[タイトル]
The Tournament

[原題]
Le Tournoi dans la cité

[製作年]
1928年

[IMDB]
tt0019486

[メーカー]
英パテスコープ社

[フォー

ディタ・パルロ Dita Parlo (1908 – 1971)

Dita-Parlo

セーヌ河で船上生活を送る夫婦を描いた『アトランタ号』(1934年)で有名な女優さん。

サイレント映画末期の隠れた秀作『ボヌール・デ・ダム百貨店』(デュヴィヴィエ 1930年)から遺作となった戦後の『スペードの女王』(1965年)まで、深い情感を表現できる個性派女優としてのキャリアを全うしていきました。

[IMDB]
nm0663077

[出身]
ドイツ

[生年月日]
9月4日

[コンディション]
B