1915 – 帝政期ロシア俳優揃え(ピョートル・チャルディニンの誕生日会)

帝政ロシア/ソヴィエト初期映画史再訪 [01]


帝政ロシア末期に俳優としてデビュー、後に監督に転身し成功を収めたピョートル・チャルディニンの誕生日に集まった男女優の集合写真。1915年の撮影とされており別な構図で撮られた写真も存在しています。

前列左にオシップ・ルニッチ(Ossip Runitsch/Осип Ильич Рунич)
前列右にピョートル・チャルディニン(Pyotr Chardynin/Пётр Иванович Чардынин)

後列左より
ウラジミール・マクシモフ(Vladimir Maksimov/Владимир Васильевич Максимов)
ヴェーラ・ハロードナヤ(Vera Kholodnaya/Вера Васильевна Холодная)
ヴィトールド・ポロンスキー(Vitold Polonsky/Витольд Альфонсович Полонский)
イワン・フドレエフ(Ivan Khudoleyev/Иван Николаевич Худолеев)
イワン・モジューヒン(Ivan Mozzhukhin/Иван Ильич Мозжухин)

チャルディニン監督の代表作で帝政期のメロドラマの典型として知られる『静まれ、悲しみよ…静まれ』(Молчи, грусть…молчи、1918年)にはモジューヒン以外の6人が出演、それぞれの俳優の持ち味を見ることができます。

オデッサ撮影所の公式チャンネルより

モジューヒンは人脈的に別系統でヴォルコフやトゥールジャンスキー監督作品に多く出演。1918年にチャルディニン監督の下、ポロンスキー、ハロードナヤ、モジューヒンの共演企画が持ち上がっていたのですが国内の混乱の余波で製作中止となっています。

革命後にモジューヒンは亡命、チャルディニンとルニッチも国外に拠点を移します。1919年1月にポロンスキーが中毒死、翌2月にハロードナヤが病死。マクシモフとフドレエフは国内で細々と俳優業を続けていきます。同じメンバーが揃って写真を残す機会は二度とありませんでした。無邪気な笑顔が素敵だからこそ、その後の命運に切なさを覚えます。

1933年 – アレクサンドル・アルキリエール(ジゴマ役俳優)直筆書簡

「『ジゴマ』/ヴィクトラン・ジャッセ [Zigomar / Hippolyte-Victorin Jasset]」 より

1933年 - アレクサンドル・アルキリエール(ジゴマ役俳優)直筆書簡
Alexandre Arquillière 1933 Letter to Emile Drain

10月5日の12時半、バリュ通りのレストラン「デ・ヴォージュ」に世界演劇協会(SUDT)の同志数名が集まる予定になっています。興味あるのではないかな、と。良ければご参加を。

Quelques camarades de la S.U.D.T. se réunissent le 5 Octobre à midi et demi au restaurant « des Vosges » rue Ballu. Je pense que cela peut vous interesser et vous demande d’en être.

zigoma-contre-nick-carter-cine_journal-1912
1912年『ジゴマ後編(ポーリンの殉職とニック・カーターの復讐)』宣材スティル。左手前にジゴマ役のアルキリエール

1911-zigomar
スーパー8『松竹 日本映画史 前編』より『ジゴマ』抜粋

1911年の映画版『ジゴマ』で主役ジゴマを演じたのは舞台出身のアレクサンドル・アルキリエールでした。

アンドレ・アントワーヌが1887年に設立した「自由劇場」の古参メンバー。大手と一線を画した自然派志向で知られた演劇一派で、今で言うなら演劇界のオルタナティヴな流れに位置しています。

La_Rampe_1916-05-11-arquilliere-s
1916年の演芸誌ランプ表紙を飾ったアルキリエール

同劇場時代に知りあったフィルマン・ジェミエとはその後長く交友が続いていきます。ジェミエは1922年にオデオン座支配人となり、次いで1925年に国内活動に留まらないグローバル演劇を指向する「世界演劇協会(SUDT)」を設立しています(現在のユネスコ国際演劇協会のルーツの一つ)。

アルキリエールも多かれ少なかれこの活動に絡んでいたようで、俳優仲間のエミール・ドレン宛に会合の日時を知らせたのがこちらの手紙です。封筒も残っていて消印は1933年10月2日付。

いわゆる美形俳優の枠に括られる俳優さんではないものの、存在感と豊かな表情が舞台映えします。映画との関連も深く、1908年からアルベール・カペラーニ短編に登場、10年代にジャッセ作品の主要俳優となって「ジゴマ」が当たり役となりました。その後もジェルメーヌ・デュラックの不条理家庭劇『微笑むブーデ夫人』(1923年)やジャン・ルノワールのエキゾチックな南部劇『荒地(ブレッド)』(1929年)で重要な役割を演じていました。

[IMDb]
Alexandre Arquillière

[Movie Walker]

[出身地]
フランス(ロワール県)

[誕生日]
4月18日

[データ]
住所入りの個人用便箋に手書き、13,5 x 21 cm。封筒はパリ市ガール・サン・ラザール局の1933年10月2日付消印有。

カルロ・ヴィート Carlo Wieth (1885–1943) デンマーク

「国別サインリスト 北欧諸国 [Nordic Countries]」より

Carlo Wieth Autographed Postcard

1885年コペンハーゲン生まれ。1900年代に舞台俳優として修業を積んだ後、1910年にウアバン・ガーズの監督処女作でもある戦争メロドラマ『1864年の一徴兵』の主人公役でスクリーンデビュー。

Carlo Wieth in En rekrut fra 64 (1910)
『1864年の一徴兵』での負傷した兵士役

その後ノルディスク社と契約しオーガスト・ブロム(『モルモン教の犠牲となり/Mormonens offer』1911年)、シェストレム(『聖職者/Prästen』1914年)、ホルガー・マドセン(『永遠の平和/Pax aeterna』1917年)、ドライヤー(『サタンの書の数ページ』第4エピソード)など北欧サイレント映画の全盛期に安定した演技で貢献していきました。また私生活では以前に紹介したクララ・ヴィートの最初の夫でもありました。

1920年代前半に舞台へと戻り映画主演が途切れていましたが、30年代後半に復帰し9作のトーキーに出演。1943年に心臓発作で亡くなっています。

[IMDb]
Carlo Wieth

[Movie Walker]

[出身地]
デンマーク(コペンハーゲン)

[誕生日]
12月11日

[サイズ]
8.8 × 13.4 cm

[データ]
Photochemie, Berlin K.1765

1976 – スーパー8 『阪妻 – 阪東妻三郎の名場面集』(大沢商会/テレキャスジャパン編)

「阪東妻三郎関連」より

1976 - super8 Bantsuma1976 super8 Bantsuma Back

1970年代半ばに発売されたスーパー8版のアンソロジー。中心となっているのは以下の6作で、それぞれ比較的長めの動画が引用されています。

『雄呂血』(1925年、阪妻プロ)


『影法師』(1950年、松竹)


『魔像』(1952年、松竹)


『破れ太鼓』(1949年、松竹)


『大江戸五人男』(1949年、松竹)


『あばれ獅子』(1953年、松竹)


この合間には1)初期作の短い断片、2)プライベートショット集、3)没後の葬儀の模様とお墓の映像が挿入されています。

フィルムの両端にやや劣化が見られますがビネガー臭や傷などの少ない綺麗なプリントです。フィルムの端を留めていたテープに「Yokohama Cinema」の文字が残されていました。

[タイトル]
阪妻 – 阪東妻三郎の名場面集

[メーカー]
企画・制作:テレキャスジャパン 提供:松竹 発売:大沢商会

[フォーマット]
スーパー8 白黒300フィート 磁器録音

大正8年(1919年)『活動畫報』4月号・活動新人紹介號

活動画報(大正8年4月号表紙)メアリー・ピックフォード

「活動新人紹介號」と題された一冊でグラビア、新人紹介、新作紹介、筋書などを中心とした102頁の内容となっています。

エリッヒ・フォン・シュトロハイムの第一回監督作『アルプス颪(Blind Husband)』がユニヴァーサル経由で公開され話題を呼んでいた時期に当たり、新人紹介でシュトロハイムが取りあげられ、場面集でスチル紹介、さらに「エリック・ストロハイム氏の出世物語」の記事が掲載されていました。グラビア冒頭を飾るフランセリア・ビリングトン嬢も同作のヒロインでした。

同作に次いで評判が高かったのがゴールドウィン映画社の人情ドラマ『曲馬団のポーリー』で、4ページに渡る筋書、場面集でのスチル紹介、主演メー・マーシュのグラビアを掲載。

メイン企画の新人紹介には12人が登場。

・マーシャル・ニーラン [Marshall Neilan]
・シャーリ・メイスン [Shirley Mason]
・アルマ・ルーベンス [Alma Rubens] 
・オリーヴ・トーマス [Olive Thomas]
・ユージン・オブライエン [Eugene O’Brien]
・H・B・ワーナー [H.B. Warner]
・ペギー・ハイランド [Peggy Hyland]
・キティ・ゴードン [Kitty Gordon]
・オリーヴ・テル [Olive Tell]
・ヴァイオレット・ヘミング [Violet Hemming]
・アラン・ドワン [Allan Dwan]
・エリッヒ・フォン・シュトロハイム [Erich von Stroheim]

現在でもそれなりに知られた名前が並んでいます。監督(ニーラン、ドワン、シュトロハイム)が三人含まれているのが興味深く、また見開きでアルマ・ルーベンスオリーヴ・トーマスが並んで登場する凄い配置になっています。

その他日活新派劇『涙日記』の筋書きや國活の場面紹介、イタリア俳優(イリーナ・レオニドフ、トゥリオ・カルミナティ)紹介など発見の多い一冊でした。

1923年頃 – 松竹キネマ 豆ブロマイド男優篇

今回投稿した『原色版・松竹キネマ』女優篇と同時期と思われる男優豆ブロマイド8枚。1920年代後半には鈴木傳明、岡田時彦と高田稔氏の三名が美形男優として人気を博し、30年頃に次世代俳優として登場した上原謙、佐野周二、佐分利信氏が「松竹三羽烏」として現代劇を支えていきました。

今回入手した豆ブロを見ると20年代前半でも岩田祐吉諸口十九勝見庸太郎の三氏が「プレ三羽烏」の位置付けで人気を得ていた様子が伺えます(この三氏はアイドル的な感覚でひとくくりにされるのは嫌がりそうですが)。他に一枚、松竹初期の子役として活躍された久保田久雄氏が含まれておりました。

岩田祐吉(直筆サイン)
諸口十九(直筆サイン)
勝見庸太郎(直筆サイン)…写真のみ登録

2002 – 『サイレント・プレイヤーズ』(アンソニー・スライド著)

Silent Players 01 cover
2002 Silent Players (Anthony Slide, University Press of Kentucky)

著者アンソニー・スライド氏はイギリス生まれの映画史家。幼い頃から地元で開催されていた無声映画上映会に参加し、1968年に「サイレント・ピクチャー」誌を創刊、1970年代に渡米して往時のスター俳優と接触を取り、忘れ去られたハリウッド映画史の断片を丁寧に救い上げる作業を続けてきました。

2002年に公刊された『サイレント・プレイヤーズ』はその集大成となる大著で男女優百名が3~8ページ程度で扱われています。スティル写真+紹介の形で俳優名鑑を踏襲しているものの経歴を時系列で追うことはせず著者が個人的に見聞きしたエピソードが中心。

ゴシップ、暴露話、裏話が多数収録されていて『ハリウッド・バビロン』と被る感触があります。ただケネス・アンガーが当時の愛好家たちの憧憬、熱気、神格化をそのまま引き継いでいたのに対し、スライド氏は一歩引いた場所から淡々と叙述しているのが大きな違いでしょうか。

メアリー・アスターが女優の本領を発揮したのは30年代であるとかメイ・マーシュは土臭い美しさがあるなど的確な指摘が多く刺激があります。また、『東への道』で母親役を演じたベテラン女優ケイト・ブルース、ぽっちゃり型女優ベイブ・ロンドン、早世した個性派喜劇俳優ジョン・バニーなどリアルタイムであまり大きく扱われてこなかった人々にスポットライトを当てているのも好感の持てるところです。

[原題]
Silent Players

[著者]
アンソニー・スライド

[初版出版年]
2002年

[出版者]
ケンタッキー大学出版

[ISBN-13]
978-0813122496

[フォーマット]
ハードカバー、464頁

[収録俳優]
ミニョン・アンダーソン Mignon Anderson [imdb]
メアリー・アスター Mary Astor [imdbmovie walker]
ウィリアム・ベイクウェル William Bakewell [imdbmovie walker]
リナ・バスケット Lina Basquette [imdbmovie walker]
マッジ・ベラミー Madge Bellamy [imdbmovie walker]
コンスタンス・ビニー Constance Binney [imdbmovie walker]
プリシラ・ボナー Priscilla Bonner [imdbmovie walker]
ホバート・ボスウォース Hobart Bosworth [imdbmovie walker]
イヴリン・ブレント Evelyn Brent [imdbmovie walker]
メアリー・ブライアン Mary Brian [imdbmovie walker]
グラディス・ブロックウェル Gladys Brockwell [imdbmovie walker]
ケイト・ブルース Kate Bruce [imdbmovie walker]
ジョン・バニー John Bunny [imdb]
ルース・クリフォード Ruth Clifford [imdbmovie walker]
エルマー・クリフトン Elmer Clifton [imdbmovie walker]
ミリアム・クーパー Miriam Cooper [imdbmovie walker]
ヴァイオラ・ダナ Viola Dana [imdbmovie walker]
ビービー・ダニエルス Bebe Daniels [imdbmovie walker]
ベン・ライオン Ben Lyon [imdbmovie walker]
フィリップ・デラシー Philippe De Lacy [imdbmovie walker]
キャロル・デンプスター Carol Dempster [imdbmovie walker]
ドロシー・デヴォーア Dorothy Devore [imdbmovie walker]
リチャード・ディックス Richard Dix [imdbmovie walker]
ビリー・ダヴ Billie Dove [imdbmovie walker]
クレア・デュブレイ Claire DuBrey [imdbmovie walker]
ヴァージニア・ブラウン・フェアー Virginia Brown Faire [imdbmovie walker]
ベス・フラワース Bess Flowers [imdbmovie walker]
ハワード・ゲイ Howard Gaye [imdbmovie walker]
リリアン・ギッシュ Lillian Gish [imdbmovie walker]
ダマール・ゴドウスキー Dagmar Godowsky [imdbmovie walker]
ジェッタ・グーダル Jetta Goudal [imdbmovie walker]
エセル・グランディン Ethel Grandin [imdbmovie walker]
ラルフ・グレイヴス Ralph Graves [imdbmovie walker]
ギルタ・グレイ Gilda Gray [imdbmovie walker]
コリーヌ・グリフィス Corinne Griffith [imdbmovie walker]
ロバート・ハーロン Robert Harron [imdbmovie walker]
ウィリアム・S・ハート William S. Hart [imdbmovie walker]
アリス・ホウエル Alice Howell [imdbmovie walker]
アリス・ジョイス Alice Joyce [imdbmovie walker]
マッジ・ケネディー Madge Kennedy [imdbmovie walker]
ドリス・ケニヨン Doris Kenyon [imdbmovie walker]
ジャック・ウォーレン・ケリガン J. Warren Kerrigan [imdbmovie walker]
ローラ・ラ・プラント Laura La Plante [imdbmovie walker]
ロン・チャニー Lon Chaney [imdbmovie walker]
チャールズ・チャップリン Charlie Chaplin [imdbmovie walker]
グレタ・ガルボ Greta Garbo [imdbmovie walker]
バスター・キートン Buster Keaton [imdbmovie walker]
ルドルフ・ヴァレンティノ Rudolph Valentino [imdbmovie walker]
ハロルド・ロイド Harold Lloyd [imdbmovie walker]
ベーブ・ロンドン Babe London [imdbmovie walker]
ベッシー・ラブ Bessie Love [imdbmovie walker]
ドロシー・マッケール Dorothy Mackaill [imdbmovie walker]
メアリー・マクラレン Mary MacLaren [imdbmovie walker]
パーシー・マーモント Percy Marmont [imdbmovie walker]
メエ・マーシュ Mae Marsh [imdbmovie walker]
ジェームズ・モリソン James Morrison [imdbmovie walker]
ジャック・マルホール Jack Mulhall [imdbmovie walker]
メイ・マレイ Mae Murray [imdbmovie walker]
ニタ・ナルディ Nita Naldi [imdbmovie walker]
メイベル・ノーマンド Mabel Normand [imdbmovie walker]
ジェーン・ノヴァック Jane Novak [imdbmovie walker]
ジョージ・オブライエン George O’Brien [imdbmovie walker]
ガートルード・オルムステッド Gertrude Olmstead [imdbmovie walker]
シーナ・オウエン Seena Owen [imdbmovie walker]
ジーン・ペイジ Jean Paige [imdb]
キャスリン・ペリー Kathryn Perry [imdb]
オルガ・ペトロヴァ Olga Petrova [imdb]
メアリー・フィルビン Mary Philbin [imdbmovie walker]
メアリー・ピックフォード Mary Pickford [imdbmovie walker]
ダグラス・フェアバンクス Douglas Fairbanks [imdbmovie walker]
アーリン・プリティ Arline Pretty [imdbmovie walker]
エスター・ロールストン Esther Ralston [imdbmovie walker]
チャールズ・レイ Charles Ray [imdbmovie walker]
ウォーレス・リード Wallace Reid [imdbmovie walker]
ビリー・ローズ Billie Rhodes [imdbmovie walker]
チャールズ・バディー・ロジャース Charles “Buddy” Rogers [imdbmovie walker]
クラリン・セイモアー Clarine Seymour [imdbmovie walker]
ローウェル・シャーマン Lowell Sherman [imdbmovie walker]
ポーリン・スターク Pauline Starke [imdbmovie walker]
グロリア・スワンソン Gloria Swanson [imdbmovie walker]
ブランシュ・スウィート Blanche Sweet [imdbmovie walker]
コンスタンス・タルマッジ Constance Talmadge [imdbmovie walker]
ノーマ・タルマッジ Norma Talmadge [imdbmovie walker]
アリス・テリー Alice Terry [imdbmovie walker]
フローレンス・ターナー Florence Turner [imdbmovie walker]
セダ・バラ Theda Bara [imdbmovie walker]
ルイズ・グローム Louise Glaum [imdbmovie walker]
キティ・ゴードン Kitty Gordon [imdb]
オルガ・グレイ Olga Grey [imdb]
アリス・ホリスター Alice Hollister [imdbmovie walker]
ヴァレスカ・スラット Valeska Suratt [imdb]
ジョージ・ウォルシュ George Walsh [imdbmovie walker]
ヘンリー・B・ウォルソール Henry B. Walthall [imdbmovie walker]
キャスリン・ウィリアムス Kathlyn Williams [imdbmovie walker]
ロイス・ウィルソン Lois Wilson [imdbmovie walker]
マージェリー・ウィルソン Margery Wilson [imdbmovie walker]
クレア・ウィンザー Claire Windsor [imdbmovie walker]
フェイ・レイ Fay Wray [imdbmovie walker]

市川 右太衛門 (1907 – 1999)

「日本 [Japan]」より

Ichikawa Utaemon Autographed Photo
Ichikawa Utaemon Autographed Photo

本名淺井善之助。明治卅九年、大阪市に生る。幼少より子役として舞臺に立ち、後市川右團次の門に入り、現在の藝名を名乗つて大正十五年マキノへ入社。昭和二年獨立して右太衛門プロダクシヨンを起し翌年より松竹と提携して現在。主な近作は「一殺多生剣」「雁金文七」「上州無宿陣」等、身長五尺七寸、體重十六貫二百目。趣味讀書、釣り。

『芝居と映画 名流花形大寫眞帖』
(1931年1月、冨士新年號附録)

[JMDb]
市川右太衛門

[IMDb]
Utaemon Ichikawa

[出身地]
大阪府(大阪市西区)

[誕生日]
2月25日

[データ]
11.3 × 16.3cm

平木 正之助 (生没年不詳)

「日本 [Japan]」より

Hiraki Masanosuke c1927 Autographed Postcard
Hiraki Masanosuke Autographed Postcard

1920年代後半に阪妻が立ち上げた個人プロダクションに入社、『血染の十字架』『砂絵呪縛』三部作、『鼠小僧次郎吉』など1927年作品に脇役で出演されていた俳優さん。活動期間が一年ほどと短く、翌年公開の『坂本龍馬』や『開化異相』ではクレジットから姿を消しています。

[JMDb]
平木正之助

[IMDb]
Masanosuke Hiraki

[出身地]
不明

[誕生日]
未詳

[データ]
8.5 × 13.5cm

1917-22 忘れじの独り花(32)マグナス・スティフター Magnus Stifter (1878 – 1943) 墺

「フィア・エーマンス旧蔵サインコレクション」より

Magnus Stifter c1920 Autographed Postcard
Magnus Stifter c1920 Autographed Postcard

1910年代から父親役などで活躍していたオーストリア俳優。キャリア初期にはアスタ・ニールセン主演で監督作を2本残しており、そのひとつ『恋のいろは(Das Liebes-ABC)』がDVD化されています。

Magnus Stifter and Asta Nielsen in Das Liebes-ABC
『恋のいろは(Das Liebes-ABC)』でのスティフターとニールセン

他にもルビッチの『カルメン』(1918年)やムルナウの『ジェキル博士とハイド氏』(1920年、現存せず)などドイツ映画の重要作に脇役で多く登場してきます。

[IMDb]
Magnus Stifter

[Movie Walker]
マグナス・スティフター

[出身地]
オーストリア(ウィーン)

[誕生日]
1月23日

[データ]
Photochemie, Berlin. K.2230. phot. Mac Walten, Berlin
8.5 × 13.5cm

南 光明(1895 – 1960)

「日本 [Japan]」より

Minami Koumei Autographed Postcard
Minami Koumei Autographed Postcard

本名鈴木光、明治三十年、東京市に生る。築地文海學校、立教中學。大原簿記商業科等に學び、大正九年松竹キネマ研究所に入り、蒲田スタヂオへ入社。マキノ入社は昭和三年五月。主な近作は「情恨」「次郎長旅日記」嵌り役は浪人者。身長五尺七寸體重十八貫五百目。趣味は旅行、野球、讀書等。

『芝居と映画 名流花形大寫眞帖』
(1931年1月、冨士新年號附録)

以前に昭和15年(1940年)の残暑見舞いをご紹介済。

[JMDb]
南光明

[IMDb]
Kômei Minami

[出身地]
日本(東京市京橋区築地)

[誕生日]
6月30日

[データ]
8.5 × 13.5cm

石山 龍児 (1893 – 1973)

「日本 [Japan]」より

Ishiyama Ryuji Autographed Postcard
Ishiyama Ryuji Autographed Postcard

映畫俳優で知つてゐるのは蒲田の石山龍嗣だけである。それも役者として知つてゐるのではない。もう十何年も前、學生のときに偶然のことから知りあひになつて、いつしよに義太夫をききに行つたり文學論をたたかはしたりして、たいへん仲が良かつたのである。

そのころ石山龍嗣はまだ蒲田に入社してゐなかつたしどこにも勤めてゐなかつたので、下宿で暇さへあれば表情の研究をしてゐた。

[…] こないだ私は四谷の映畫館で日本もののトーキーを見て、石山君が醫者に扮し怪我をした少女を診察するところを見た。おちついてゐて厭や味がなく、人がらなところは実際の石山君の性格を見る思ひであつた。地味ではあるが蒲田では相当な俳優なのであらう。(十年七月)

「映畫と石山龍嗣」、井伏鱒二
『肩車』(昭和11年)収録

Ishiyama Ryuji in Arigatosan (1936)
『有りがたうさん』(1936年、清水宏)より
左から石山龍児、上原謙、桑野通子

[JMDb]
石山竜嗣

[IMDb]
Ryuji Ishiyama

[出身地]
青森県

[誕生日]
9月2日

[データ]
8.5 × 13.5cm

市川 市丸(1906 – 没年不詳)&大河内 伝次郎(1898 – 1962)

「日本 [Japan]」より

Ichikawa Ichimaru & Okochi Denjiro Mid 1920s Autographed Postcard
Ichikawa Ichimaru & Okochi Denjiro Mid 1920s Autographed Postcard

明治三十九年十月名古屋市に生る、野球と散歩がすキで蜘蛛と酒が嫌ひといふ變りもの。大正十年日活關西スタヂオへ入社し『憂国の少年』『姫小姓彌源太』『永樂德太郎』『水戸黄門』等に主演しフアンの好評を博し一躍スターとなる。最近退社して二三のものと日本プロダクシヨンを創設して牛耳を執り映畫の製作に從事してゐたが事志と違ひ遂に解散の憂き目を見たが近く擡頭するであらう。本名を森一太郎といふ。

「市川市丸」『玉麗佳集』(1928年2月、中央書院)

1926年(大正15年)8月に発売された『キネマ』誌の第4回人気投票得点表で13位(男優では7位)にランクインしていたのが市川市丸でした。松之助が亡くなる(9月)直前辺りの人気勢力図は変化が見られ、森野五郎、高木新平や市川百々之助など若手が続々台頭する中で注目を浴びた一人でした。大河内傅次郎とは『修羅王』(池田富保)と『忠次旅日記 甲州殺陣篇』(伊藤大輔)の二作で共演しています。

[JMDb]
市川市丸

[IMDb]
Ichimaru Ichikawa

[出身地]
日本(愛知県 名古屋市)

[誕生日]
10月27日

[データ]
8.5 × 13.5cm

アンデシュ・デ・バール Anders de Wahl (1869 – 1956) スウェーデン

「国別サインリスト 北欧諸国 [Nordic Countries]」より

Anders De Wahl c1911 Autographed Postcard
Anders De Wahl c1911 Autographed Postcard

20世紀初頭のスウェーデン演劇を代表する性格俳優の一人。

1890年頃から舞台俳優のキャリアを積み始め、世紀末のロマン主義の理想と合致した愁いある美青年役(1899年のストリンドベリ原作『エリク14世』など)で人気を博しました。

1920年代以降人気に陰りが見え始める中で今度は確実な演技力を備えた老け役として若手を支える側に回っていきます。1907年と1912年に『ヨハン・ウルフシェーナ』を舞台化した際は愛国主義者のヘルゲ役で、30年代に再度同作に出演した際は息子をかばう父ヨハンを担当、といった具合です。

映画界参入の第一歩はスティッレル監督の『エロティコン』でした。

同作でアンデシュが演じたのは学究肌の昆虫学者。特に前半は空気の読めない、冴えない中年振りが強調されています。トーラ・テイエとカリン・モランデルとの絡みの場面では、女性陣がバチバチ火花を飛ばしているのに全く気づかない鈍感さで思わず微笑みが漏れます。この「ボケ具合」そのものが緻密に計算されたものでさすが一時代を築いただけある渋い演技でした。

Anders De Wahl in Erotikon

サイン絵葉書は1911年に上演されたアルイド・ヤルネフェルト原作作品『ティトゥス』で皇帝役を演じた際の一枚です。

[IMDb]
Anders de Wahl

[Movie Walker]

[出身地]
スウェーデン(ストックホルム)

[誕生日]
2月9日

[撮影]
Foto. Hofatelier Jaeger 1911

[データ]
87 Ensamätt : Axel Eliassons Konstförlag, Stockholm

[サイズ]
8.6 × 13.7 cm

ウーノ・ヘンニング Uno Henning (1895 – 1970) スウェーデン

「国別サインリスト 北欧諸国 [Nordic Countries]」より

Uno Henning c1920 Autographed Postcard
Uno Henning c1920 Autographed Postcard

1910年代に舞台劇の訓練を積み、10年代末から20年代半ばにストックホルムの劇場で活動する傍ら映画にも出演するようになりました。現代劇、歴史劇どちらにも映える凛々しさと精悍さで確実にキャリアを積み上げていきます。

20年代後半に活動を国外に広げていた時期があり、ドイツでブリギッテ・ヘルムとの共演作(『懐かしの巴里』1927年)や英アンソニー・アスキス監督作品(『ダートムアのコテージ』1929年)に出演を果たしています。

中でも『ダートムアのコテージ』は前年の『アンダーグラウンド』と並びアスキス監督、そして英サイレント映画屈指の秀作となっていました。ヘンニングは嫉妬に駆られ顧客を殺害してしまう主人公の理髪師を演じ強いインパクトを残しています。

Uno Henning in A Cottage on Dartmoor
『ダートムアのコテージ』より
Uno Henning in Die Liebe der Jeanne Ney
『懐かしの巴里』より

[IMDb]
Uno Henning

[Movie Walker]

[出身地]
スウェーデン(ストックホルム)

[誕生日]
9月11日

[データ]
2176. Efter fotografi av Ferd. Flodin, Sthlm 1920.

[サイズ]
8.5 × 13.5 cm

山本 嘉一 (1877 – 1939)

「日本 [Japan]」より

Yamamoto Kaichi Autographed Postcard
Yamamoto Kaichi Autographed Postcard

明治十年九月四日東京で生る。故川上音二郎の門に入り市村座が初舞臺、三十二年川上夫妻に從つて英米佛白を巡り三十四年歸朝、次で川上再度の洋行に後より渡歐す、川上歿後貞奴を助けて巡業、大正六年六月日活に入り現に演藝部長の重職に在り主演映畫多數、本邦劇界の重鎮にして映畫界の大立物。

『玉麗佳集』(1928年2月、中央書院)

1919年『活動之世界』の人気投票で山本嘉一氏が(松之助に5倍近い大差をつけ)首位となっていたのは、当時の邦画界の現状認識を反映していたのだろうなと思います。

欧米、特にハリウッド映画が日進月歩の勢いで進化し、技術・話法的に成熟していった中で、本格的な日本劇映画の誕生を希求する声があり、山本氏らに新しい局面を切り開いていってほしい、少なくとも映画雑誌を購読する層がそう願っていた様子が伝わってくるのです。

20年代半ばに震災で一旦は壊滅した日活現代劇部が再興されていった時、娘ほどの年齢の女優たちをニコニコ紹介している嘉一氏の姿も印象に残ります。大立物というより屋台骨、でしょうか。

yamamoto-kaichi-with-nikkatsu-actresses
1925年1月、帝国ホテル前にて徳川良子、髙島愛子らと共に

[JMDb]
山本嘉一

[IMDb]
Kaichi Yamamoto

[出身地]
日本(東京)

[誕生日]
9月6日

[データ]
13.5 × 8.5cm

1916 – 9.5mm ダグラス・フェアバンクス主演 『電話結婚』 (The Matrimaniac)

「9.5ミリ動画 05a 劇映画」より

9.5mm Douglas Fairbanks in The Matrimaniac (1916)
9.5mm Douglas Fairbanks in The Matrimaniac (1916)

御なじみの名高いダグラスフエーヤバンクスは彼の獨得の妙技を振って演じた快味湧くが如く姿又眞に迫つた活劇である。彼は絶世の美人マルヂヨリーに戀したけれども父は頑強に反對したのである。彼は決心のほぞをきめてマルヂヨリーを奪ふやいち早く逃げた追急して來る追手からのがれんとして心膽を寒からしむる彼獨得の冒険を犯しつゝ迹け終り逸早く牧師を説得し目出度く結婚すると云ふ血沸き肉躍る活劇である。

『パテーベビーフヰルム 解説書 No. 1』
(大橋善次郎編集・出版、1926年)

フェアバンクス初期主演作の9.5ミリ版。

1910年代のフェアバンクス短編は後年の長編(『奇傑ゾロ』『ロビンフッド』)と質を異にしています。十数分の枠にお笑いやアクション、恋愛劇をバランス良く詰めこみ物語は勧善懲悪で綺麗にまとまっています。

また新人女優にとって良い登竜門になっていました。ジュエル・カーメン(『火の森』)、アルマ・ルーベンス(『アメリカ人』)、ポーリーン・カーリー(『ドグラスの跳ね廻り』)、アイリーン・パーシー(『ドーグラスの蛮勇』)、マージョリー・ドウ(『ドーグラスの現代銃士』)などがフェアバンクスとの共演を通じて女優キャリアのステップアップを実現していきました。

『電話結婚』はコンスタンス・タルマッジを相手に据えた一本で、ロミオとジュリエットを念頭に「相手の親の反対にも関わらず猪突猛進するドーグラス」を楽しそうに演じています。

[タイトル]
Mariage au téléphone

[原題]
The Matrimaniac

[公開]
1916年

[IMDB]
The Matrimaniac

[メーカー]
仏パテ社

[カタログ番号]
10025

[フォーマット]
9.5mm (ノッチ有) 20m *2リール

尾上 多見太郎 (1892 – 1947)

「日本 [Japan]」より

Onoe Tamitaro Autographed Postcard
Onoe Tamitaro Autographed Postcard

明治二十五年大阪市東區今橋三丁目で生る。本名川本辰之助。一時成美團で活躍してゐたが十五年七月日活に入り時代劇の人氣俳優として羽振りが好い。主なる映畫では『金子市之亟』『月形半平太』『水戸黄門』等で好評を博した。好きなものは淨るり。現住所京都市上京區大將軍鷹司町東高司。

『玉麗佳集』(1928年2月、中央書院)

[JMDb]
尾上多見太郎

[IMDb]
Tamitaro Onoue

[出身地]
日本(大阪市東区今橋)

[誕生日]
6月

[データ]
8.5 × 13.5cm

藤野 秀夫 (1878- 1956)

「日本 [Japan]」より

Fujino Hideo Autographed Photo
Fujino Hideo Autographed Photo

藤野秀夫ももう年を取つた。彼はことし四十八歳である。藝は達者だがブロマイドの賣れぬ役者である。

彼は家庭にあつては好々爺だといふ評判である。なる程、彼の洋服姿を見ても、いかにも温厚紳士らしく思はれる。頬部の豊麗、鼻唇溝の深い線、そして大顎骨筋の豊隆、堂々たる風采である。彼の顔面の缺點は、鼻梁の整調に似ず、鼻翼の稍大に過ぎることと目尻の少しく下つてゐることである。身長五尺一寸、體重十六貫。

彼は東京の生れで明治二十八年山口定雄の一座に加入して初舞臺を踏み、その後喜多村の門下となつた。大正六年日活にはひり、十一年國活に移り、更にその翌年松竹に入社して今日に及んでゐる。最近の作では「眞珠夫人」の荘田勝平に扮して成功を収めてゐる。

『キネマスターの素顔と表情』
(羽太鋭治著, 南海書院, 1928年)

[JMDb]
藤野秀夫

[IMDb]
Hideo Fujino

[出身地]
日本(東京)

[誕生日]
5月16日

[データ]
10.0 × 14.0cm

中村 梅太郎 (マキノ梅太郎 1907 – 没年未詳)

「日本 [Japan]」より

Nakamura Umetaro Autographed Photo
Nakamura Umetaro Autographed Photo
マキノ省三に見いだされ、「マキノ梅太郎」名義で1927年に銀幕デビュー。 「マキノ青年派」(潔、久夫、登六、政美、梅太郎)の一角を担う若手のホープとして『神州天馬侠』4部作に主演しました。その後帝キネに移り市川百々之助主演作や明石緑郎主演の時代劇で準主役を演じるも、1930年の『地獄絵巻』を最後に出演記録が途切れています。

[JMDb]
マキノ梅太郎
中村梅太郎

[IMDb]
Umetarô Makino

[出身地]
日本(兵庫県神戸市)

[誕生日]
12月30日

[データ]
11.0 × 15.2cm