1912 – Normal 8 『コレッティを探せ』(1912年、マックス・マック監督)

1912年は映画産業が軌道に乗り始め、あちこちに劇場が作られて盛り上がっていた時期です。

『コレッティを探せ』はこの時期のドイツでヒットした作品で、「探偵コレッティを48時間以内に捕まえることができたら100万マルク進呈!」の広告に人々が踊らされていく様子をコミカルに描いています。

定番のドタバタ追跡から女装まで様々な要素をコンパクトに詰めこみ、ベルリン市街地での撮影で都市風景をうまく取りこむなど、確かに今見ても面白い一作ではないかと思われます。

[タイトル]
Wo ist Coletti?

[原題]
Wo ist Coletti?

[製作年]
1912年

[IMDB]
tt0003565

[メーカー]
独DEFA社

[カタログ番号]
222

[フォーマット]
ノーマル8mm 60m(無声)

1912- 9.5mm ナピエルコフスカの『カンボジアの舞踏』

「9.5ミリ動画 05a 劇映画」より

仏パテ社が9.5mm映画を最初に売り出した時にあった初期のフィルムで、1912年に公開された中編映画(『La Fièvre de l’or』)の一場面を抽出した内容です。

映画は金銭欲に取りつかれた男が亡父の銀行を乗っ取り投資ブームを仕掛け、人々が踊らされていく内容を描いています。途中の祝宴場面に使用されていたのがこのカンボジア風ダンスでした。

エキゾチックな舞踏を披露しているのはロシア出身のスターシャ・ナピエルコフスカ。『レ・ヴァンピール 吸血ギャング団』(1915年)や『女郎蜘蛛』で重要な役割を演じていました。

[タイトル]
Danses Cambodgiennes

[原題]
La Fièvre de l’or

[製作年]
1912年

[IMDB]
tt0250381

[メーカー]
仏パテ社

[カタログ番号]
47

[フォーマット]
9.5mm (ノッチ有) 10m *1リール

1912 – 9.5mm 『消えゆく民 アイヌの人々』(1912年仏作品)

1912年(大正元年)末に仏パテ社が製作したドキュメンタリーを20年代に家庭用フィルム向けに編集した一本。アイヌの生活模様を記録した動画として(最古ではないながらも)最初期の作品となります。

20世紀初頭、西欧文明から置き去りにされた少数民族たちは「消滅していく」との考え方が見られるようになります。アメリカン・ネイティヴを「消えゆくアメリカ人」と表現した小説が出版されたのも同時期です。『消えゆく民』という形容には当時のこのような価値観も反映されています。

[原題]
Les Peuple qui disparaissent: Les Ainos

[メーカー]
仏パテ社

[公開]
1912年

[仏パテ社版カタログ番号]
1230

[フォーマット]
60フィート(ノッチ有)

ジーナ・パレルム Gina Palerme (1885 – 1977) 英/仏

Gina-Palerme

フランス生まれながら英国で舞台デビュー、1910年代を通じて同国で活躍しました。1920年代にフランスへ帰国、映画界へ進出、ロジェ・リオンやアベル・ガンスの作品に出演しています。

Gina Palerme in Abel Gance's Au secours! (1924)
アベル・ガンス監督作品『助けて!』より

その中で1924年のガンス作品『ヘルプ!(Au secours!)』が現存。ジーナ・パレルムは主人公を現実に引き戻す婚約者役をつとめていました。

今回入手したのはイギリス製絵葉書、舞台デビューを果たした『クエーカー・ガール』公演時の一枚。1912年のものです。向かって左側、「クエーカー・ガールの思い出に!(Souvenir de Quaker Girl!)」の一文が見えます。裏面に旧所有者の筆跡で1912年の文字も残されています。