1913 – 8mm パール・ホワイト主演 『夜に彷徨ふ女(ロスト・イン・ザ・ナイト)』 (米ブラックホーク社)

Standard 8 Pearl White in Lost in The Night
(1913, US Blackhawk Print)

サイレント時代に活躍した活劇俳優(ウィリアム・ダンカン、エディー・ポロ、ヘレン・ホームズ、ルース・ローランド…)たちは最初から連続活劇スターを目指していた訳ではなく、キャリア初期の試行錯誤の末に流れついた者がほとんどでした。パール・ホワイトも同様で、1910~13年の間に様々な役柄で1~2リール物の短編劇に出演しています。

このうち米ブラックホーク社が2作を8ミリで販売していました。1913年作品の『夜に彷徨ふ女』がその一つです。

パール・ホワイトは夢遊病を患った婦人役で登場。貴金属盗難をめぐるミステリと家族ドラマのどっちつかずになってしまい、当時の基準から見ても並以下の出来映えなのですが、パール・ホワイトのキャラクター作りの変遷を見ていく上で興味深い作品です。

もう一作の『紙人形(The Paper Doll)』が面白いという話も小耳に挟みました。どちらともデジタルソフト化されていませんので機会があったら8ミリで入手したいと思っています。

[タイトル]
Lost in The Night

[製作年]
1913年

[IMDB]
tt0003083

[メーカー]
米ブラックホーク社

[メーカー記号]
810-417

[フォーマット]
Standard 8mm 400フィート

1913 – Normal 8『プラーグの大学生』(1913年)

自身の分身(ドッペルゲンガー)に遭遇し破滅していく大学生を描いたもので、初期ドイツ映画の秀作として有名な一作。

主役の大学生を演じるのは後に『ゴーレム』で地位を確立する名優パウル・ウェゲナー。同氏の奥さんで助演にも名を連ねているリディア・サルモノワは以前にサイン物を紹介させていただいております。

日本ではVHSで見ることができましたがその後デジタル版が発売されていないのが残念なところです。

[タイトル]
Der Student aus Prag

[原題]
Der Student von Prag

[製作年]
1913年

[IMDB]
tt0003419

[メーカー]
独DEFA社

[カタログ番号]
223

[フォーマット]
ノーマル8mm 60m(無声)

1913 – 16mm 『エルダーブッシュ峡谷の争い』(The Battle at Elderbush Gulch)

グリフィス監督の初期短編。白人とアメリカン・ネイティヴとの争いを描いた一作で、枠組みとしては西部劇。しかし戦いの描写や物語の運びは西部劇が確立された後代と大分異なっています。

興味深いことに男中心の価値観の中で女たちの動きが丁寧に追われています。生まれたばかりの赤子を奪われ動揺する若い母親(リリアン・ギッシュ)、火の手をくぐり赤ん坊を助け出すお下げ髪の少女(メエ・マーシュ)。1912~14年はグリフィスの創造力が最も豊かだった時期で、生まれようとしている西部劇映画にみずみずしい息吹を注ぎこんでいました。

Lillian Gish & Mae Marsh in The Battle at Elderbush Gulch (16mm B&W Blackhawk Print)

[タイトル]
The Battle at Elderbush Gulch

[製作年]
1913年

[IMDB]
tt0003662

[メーカー]
米ブラックホーク社

[フォーマット]
16mm (ダブルパーフォレーション、無声)

大正2年 仏オデオン座プログラム寄書き(マリア・ヴァントーラ他)

このプログラムは1913年オデオン座の一冊で、表紙をマリア・ヴァントーラが飾り直筆サインが残されています。中を開くと他にも4名(ジャック・グレティア、ロミュアルド・ジュベ、ドゥ二・ディネス、ジルダ・ダルシー)のサイン有り。

マリア・ヴァントーラは1909~13年まで舞台女優と映画女優を並行して続けています。『レ・ミゼラブル』が最初に完全映画化された時(1912年)コゼットの母ファンティーヌを演じたのが彼女でした。

Marie Ventura in Les Misérables (1912)
1912年版『レ・ミゼラブル』より