1932 – 35mm 『凱旋』(東活、安東太郎監督作品)

35mm « Gaisen » (1932, Tôkatsu, dir/Tarô Andô) 35mm excerpt

解散した東亞キネマの後継として設立され、短期間(1931年夏から32年後半)活動していたのが東活映画社でした。東亞の残党が多く在籍、この後に誕生した寶塚キネマの原型ともなっています。

東活映画社が活動していた時期、満州事変の影響を受け愛国的傾向を持つ作品が多く作られていました。最も有名な作品が肉弾(あるいは爆弾)三勇士で、東活からも32年3月に『忠烈肉弾三勇士』が発表されています。

その翌月に公開されたのが愛国映画『凱旋』でした。主演は帝キネ〜河合〜東亞で活躍した里見明。脚本は『忠烈肉弾三勇士』と同じ小国京二氏が担当。史実とされている出来事を元にした『忠烈肉弾三勇士』とは異なり『凱旋』は小国氏が原作を担当したフィクションです。

今回入手した35ミリ版は結末近い殉死場面のみの抜粋です。劇場公開版は7巻物の長編で女優陣(都賀静子、浅間昇子、小川雪子)の名もクレジットされており、大陸での戦闘場面だけではなく国内での家族や恋人との物語展開も含まれていたと思われます

[JMDb]
凱旋

[IMDb]
Gaisen

1932年 仏パテ社 映写機・撮影機および周辺機器カタログ&定価表

pathe-baby-tarif-general-france01pathe-baby-tarif-general-france02左列にカタログナンバー、中央列に商品名と簡易スペック、右列に旧フランでの価格。

1ページ目に映写機とスクリーン、2ページ目に周辺機器、3~4ページ目に自家現像用の商品と続いていきます。当時のパテベビー映写機の価格は約600旧フランでした。これは現在の金額に換算すると5万2千円強(400ユーロ弱)に相当するそうです。

金額だけ見るとそんなものかとも思いますが、労働者の平均時給が3.19旧フラン(280円程度)、朝刊を0.3旧フラン(約26円)で買えた時代の話ですのでやはり高価なものだった様子がうかがえます。

昭和7年(1932年) 川島実市氏の絵葉書帳

1932 Postcard Collection
(formerly owned by Jitsuichi Kawashima,
a Saitama-based household goods dealer)

1932年(昭和7年)、埼玉県羽生市の川島実市氏が作成した絵葉書帳。表紙に「日活・松竹 寫眞」の文字が墨書きされ、裏表紙見返しに同氏が経営していた会社の印(« 萬荒物 »)が押されています。

屋号入会社印
屋号入会社印
(埼玉縣羽生町 川島…[一部不明])

絵葉書は30枚ほど。1920年代後半~30年代初頭に人気のあった男女優が集められています。梅村蓉子と松井千枝子が複数枚見られ、綺麗な和服姿が多いのも特徴だと思います。