1950年代末 仏パテ社 パテ・ウェボ M型9.5mm 動画カメラ(アンジェ二ュー/ベルティオ)

1940年代末、動画カメラの大型化とハイスペック化が進んでいく中で本家仏パテ社が発表したのがターレット型の本機でした。

今回入手したのは「9236」のシリアル番号が付された一台です。1950年代が4桁、60年代に5桁シリアルとなっているようで、レンズの組みあわせ等を含め1950年代末頃に市販/使用されていたものとおもわれます。

本体は灰色仕上げのダイキャスト。ファインダーを二種類搭載(下側がリフレックス型でレンズの捉えている像をリアルタイムで確認できます)、撮影速度は毎秒8~80コマまでの6速対応。30メートル(100フィート)のフィルムまで装填可能な仕様でした。

対応レンズの多さが売りでもあり、ソン・ベルティオ社とアンジェニユー社の広角、標準、望遠、ズームレンズを様々に組みあわせユーザーのニーズに対応できる態勢を取っていました。本機は:

・アンジェニユー R4 (F12.5 1:2.2)
・ベルティオ Cinor (F20 1:1.9) フィルター付
・ベルティオ Cinor (F50 1:3.5)

の3本が付属していました。

実使用されていたと思われ細かなペイントロスや傷、ファインダー内への埃の入りこみが見られます。メカニズム的には良好で、フィルムさえ入れたら今すぐにでも撮影できそうな感じでした。

1950年代 – 画伯・杉狂児(1903-1975)、東千代之介を描く

« Azuma Chiyonosuke », by Sugi Kyoji (c1957)

杉狂児の筆による東千代之介似顔絵。もう一点力道山を描いた作品もあったのですがそちらは別の収集家さんに貰われていきました。杉狂児、東千代之介、力道山の三人は1957年の『純情部隊』(東映、 マキノ雅弘監督)で共演しています。委細は不明ながらメクリ(高座で使用される出演者紹介用の紙)として入手したもので、舞台、高座またはTVで開催されたイベントの折に実使用されたと推察されます。


似ている/似ていない、上手い/下手の価値観を越えたとぼけた味わいがこの人らしく、SNSの時代に生きていたら迷画伯として愛されていた気もします。

1940年代末~50年代前半 仏GIC社 9.5ミリ動画カメラ

「9.5ミリ動画カメラ」より

GIC 9.5mm Movie Camera
GIC 9.5mm Movie Camera
(w/ Som Berthiot Cinor B 1:1.19 F=20 C Mount)

戦前にパテ社動画カメラなどを手掛けたマルセル・ボリュー氏は戦後ETM(エレクトロ・テクニーク・メカニーク)社に籍を移し動画カメラ開発に関わっていました。市場での成功を収めた後、同社の筆頭株主となったボリュー氏は1949年に社名をGIC(グループマン・アンデュストリエル・シネマトグラフィーク)に変更、同社の第一弾商品として8/9.5/16ミリ動画カメラを発売しました。こちらは9.5ミリ用で一般的に「GIC 9.5」と呼ばれています。

ボリュー氏はやがてGIC社を離れ、自身の名を冠した会社を設立。同社が展開した8ミリ/16ミリカメラは現在の日本でも多くの愛好家から評価されています。

GIC9.5は堅牢な造りが特徴です。本体に栗色のシボ加工を施されており、レンズはソン・ベルティオ社のシノールBを標準搭載。速度は毎秒16フレーム固定で静止画撮影などの機能はありません。本機はシリアルナンバー21132で、側面にルーアンの写真機店ヌヴー社のシールが貼られています。

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ミラーレスでの試写

[メーカー]
仏GIC社

[シリアルナンバー]
21132

[時期]
1949~1953年

[レンズ]
ソン・ベルティオ シノールB 1:1.19 F=20 Cマウント

[本体]
5.4 × 10.0 × 15.5cm (レンズ、持ち手含まず)

1953 – スーパー8 『鞍馬天狗 青銅鬼』(並木鏡太郎監督)

「8ミリ 劇映画」より

嵐寛寿郎主演による鞍馬天狗物は40本ほど製作されています。こちらはその中でも後期に属し、戦後のチャンバラ解禁を受けてシリーズが再開された直後の一作になります。

幕府要人を誘拐した新撰組に立ち向かう鞍馬天狗とその仲間たちの活躍を描いた内容で、近藤勇役に大河内傳次郎が配されています。この8ミリ版ではその辺りのやりとりはカットされ、青銅鬼と鞍馬天狗との対決、地下の鍾乳洞での死闘に焦点をあてたものとなっています。

[タイトル]
鞍馬天狗

[原題]
鞍馬天狗 青胴鬼

[製作年]
1953年

[Movie Walker]
mv23451

[IMDB]

[JMDB]
http://www.jmdb.ne.jp/1952/cb002840.htm

[メーカー]
東宝株式会社/東宝映像株式会社

1953 – スーパー 8 『珍説忠臣蔵』(古川ロッパ・柳家金語楼・エンタツ&アチャコ・田端義夫・堺俊二ほか)

「8ミリ 劇映画」より

1953年(昭和28年)に公開された忠臣蔵のパロディ映画。吉良上野介が影武者を雇ったり、腰元による長刀隊が登場するなどオリジナルの設定が幾つか組みこまれています。

ドタバタ、シチュエーションの喜劇、アクション、しゃべくり、ナンセンス、ミュージカルなどを組み合わせておりますが、キレッキレという感じはせずまったりしたお笑いの時空間が流れていきます。

ほとんどのキャストが脚本と監督の下で動いているのとは対照的に、エンタツ&アチャコが登場すると二人の独壇場となり空気が変わります。一時代を築いただけはある、と唸らせる貫禄がありました

[原題]
珍説忠臣蔵

[製作年]
1953年

[Movie Walker]
mv23450

[IMDB]

[JMDB]
http://www.jmdb.ne.jp/1953/cc000060.htm

[メーカー]
東宝株式会社/東宝映像株式会社

[フォーマット]
Super 8mm 300ft 24コマ/秒(光学録音/カセット付き)

仏シネジェル社 ライネット9.5mm動画カメラ (1940年代末~50年代)

フランスのル・マンに拠点を置くシネジェル社が1949年に市販を始めた動画用のカメラ。8mm用と9.5mm用の2種類が用意されていました。録画速度は16コマ/秒で、静止画撮影モードもついています。

戦前のフランスの動画カメラは黒基調で、ダイキャスト製のどっしりしたものが主流でした。ライネットはオリーヴ色をしていてより軽やかな印象を与えます。

[メーカー名] 仏シネジェル社

[レンズ] H Russel Kynor 1:2.5 f=20mm

米イーストマン・コダック社 ショウタイム8 A500型 レギュラー8mm映写機

米イーストマン・コダック社が1950年代半ばに市販していたレギュラー8用の映写機。樹脂(ベークライト)を使用した穏やかなデザインが程良いレトロ感を醸し出しています。

シリアルナンバー: –
対応フィルム: シングル/レギュラー-ノーマル8mm
製造国:米国
製造時期: 1950年代半ば
レンズ: Kodak Projection Ektanar Lens f=1.6 3/4inch
対応電圧: 105~125v
ランプ: 500w (CZX/DAB 500W 120V Blue Top)

2014年11月17日購入