1923 – 9.5mm 『シンデレラ』(ルドウィッヒ・ベルガー監督)

「9.5ミリ 劇映画」より

1923 – Cinderella (UK Pathescope SB809)

1923 - Cinderella (UK Pathescope SB809)
ドイツ映画が存在感を増し始めた1920年代初頭に制作されたUFA社版のシンデレラ。プロデューサーはエリッヒ・ポマー。後に『ワルツの夢』(1925年)や『ワルツ合戦』など軽快な宮廷コメディを残すルドウィッヒ・ベルガー監督の手によるものです。

ヒロインに北欧出身の新進女優ヘルガ・トーマス、王子役に美男俳優パウル・ハルトマン、意地悪な義姉にロシア生まれのオルガ・チェーホワ等を配し、良く知られた物語に多少のアレンジを加えながら軽やかに展開していきます。

母国ドイツでも完全版は現存しておらずドイツ映画博物館には16ミリと9.5ミリの短縮版のみ保存、VHSやDVDなどソフト化もされてこないままでした。とても良い作品であるだけに途中一か所、人種差別的な描写が含まれているのが惜しまれます。

[タイトル]
Cinderella

[原題]
Der verlorene Schuh

[製作年]
1923年

[IMDB]
tt0014577

[メーカー]
英パテスコープ社

[カタログ番号]
809

[フォーマット]
9.5mm 300ft*2(無声、ノッチ無)

1916 – 9.5mm ダグラス・フェアバンクス主演 『ドーグラスの飛行』 スペイン語字幕版

「9.5ミリ動画 05a 劇映画」より

アメリカでは丁度何處の國でも同じ事ではあるが金は最大の力で金あらば何事も爲し得るのであるキャセアスグレゴールは彼れが一生をウヤムヤと只黄金のあとを追ふてのみ葬むる事を欲しなかつた。彼れは有意義に生きたかった瞑想 實現 且又戀に然るに機會は来た強き誘惑の力と眞実の心とを以て 陥し入れんとする密謀 移りかわり此の編中にダグラスフエーヤバンクスは独得の妙技を振つて大活躍をするのである見落すべからざる大傑作。

『パテーベビーフヰルム 解説書 No. 1』
(大橋善次郎編集・出版、1926年)

昆虫学者の主人公(フェアバンクス)がひょんなことからビジネス界大物と縁を持つようになり、業界にはびこる犯罪一味を一掃し、麗しい令嬢(ジュエル・カーメン)と結ばれるまでを描いた短編作。

日本では『ドーグラスの飛行』として知られているフェアバンクス初期の主演作品。

タイトルクレジット、題、字幕などスペイン語仕様。振られているカタログ番号は英パテスコープ社の連番と同一。同社がライセンスを取ったプリントをスペイン語字幕に置き換えたようなのですが、フィルムの製造は仏パテ社が行っています。

[タイトル]
Aristocracia Americana

[原題]
American Aristocracy

[公開]
1916年

[IMDB]
tt0006357

[メーカー]
仏パテ社?

[カタログ番号]
10.049

[フォーマット]
9.5mm (ノッチ有) 20m *3リール

1928 – 9.5mm 『城下町の決闘』(ジャン・ルノワール監督)

画家オーギュスト・ルノワールの長男、ジャンはフランス映画史で最も重要な監督として知られています。

しかし初期に業務委託で引き受けた『城下町の決闘』(1928年)は長らく幻の作品とされてきました。35ミリ、16ミリのフィルムが見つかっておらず完全な形では残っていないのです。唯一30年代に英パテスコープ社が編集した9.5ミリ短縮版だけが現存しています。

『トーナメント』の英題を付されたそのフィルムを入手しました。

宗教戦争に明け暮れる16世紀を舞台とした歴史ドラマ。デビュー間もない若手女優ジャッキー・モニエと著名フェンシング選手のアルド・ナディを主要キャストに配しています。

味のある深い演技は期待されておらず若手の美形俳優によるコスプレ、ロマンス、剣技を楽しもうという内容。そのため批評家筋の採点が辛めで、長らくマイナー作品として埋没してしまった理由にもなっています。

実際に見てみると明快なストーリーでエンタメ要素を確保しつつ、ベテラン女優のシュザンヌ・デュプレが要所を締めていきます。『女優ナナ』など同時期の「シリアスな」ルノワール作品より良くできているとも言えます。

[タイトル]
The Tournament

[原題]
Le Tournoi dans la cité

[製作年]
1928年

[IMDB]
tt0019486

[メーカー]
英パテスコープ社

[フォー

1929 – 9.5mm『死の銀嶺』(アーノルド・ファンク&G・W・パブスト監督作品)

1926年の『聖山』と並ぶファンクレニの代表作でドイツ山岳映画の金字塔。『聖山』が透明感のあるビジュアル重視の手法を使っていたのに対し、『死の銀嶺』は雪山に閉じこめられた主人公3名の人間ドラマに肉薄していきます。

[タイトル]
White Hell of Pitz Palu

[原題]
Die weiße Hölle vom Piz Palü

[製作年]
1929

[IMDB]
tt0020570

[メーカー]
英パテスコープ社

[ナンバー]
SB30054

[フォーマット]
9.5mm (ノッチ無) 300ft *4リール