パラマウントの「サタンの嘆き」と「神我に二十仙を賜ふ」、ファースト・ナショナルの「燃ゆる唇」ドイツ、ウフアの「ヴアリエテ」 – リア・ド・プテイの昭和二年はまことに華々しかつた。ド・プテイの美は、昨年一年間で最極限にまで世人に持て囃されるる到つたかの觀を呈した。だが、もちろん彼女としては「ヴアリエテ」の女の役に止めを刺す。あの爛れる樣な、ムツとする樣な、チクチクと神經に突きさゝる樣なド・プテイの「官能」はどうだ。(ユ社に移つてからの映畫は今年は間違いなく見る事が出來るだらう。)
『日本映画年鑑 昭和二年昭和三年 第四年版』
(朝日出版社、1928年4月)
1925年に公開されたドイツ映画『ヴァリエテ』で鮮烈な演技を見せたのがこの女優さんでした。
獣の匂いの漂うヤニングス、あどけなさと官能の混じりあったリア・デ・プッティの絡みはアメリカでも大きな話題を呼びました。
また彼女は初期のムルナウ作品にも登場しています。絵画指向の強いムルナウはリア・デ・プッティをむしろ「素材」として使い『ファントム』のもっとも夢幻的な場面に彼女を登場させていました。
[IMDb]
nm0211048
[出身]
ハンガリー
[誕生日]
1月10日