1925 – 『現代俳優かがみ』 (『芝居とキネマ』 第二年第一号 大正14年新年号付録)

Gendai Haiyū Kagami
(“Directory of Contemporary Actors & Actresses”, supplement to the “Theater & Kinema” magazine Vol.2, No.1 (Jan 1925), Osaka Mainichi Shinbun-sha)

1925年(大正14年)初頭、『芝居とキネマ』新年号の巻末付録として作成された12ページの俳優名鑑。

 劇界・東京歌舞伎俳優51名(25.0%)
 劇界・大阪歌舞伎俳優26名(12.7%)
 劇界・東西新派俳優29名(14.2%)
 劇界・喜劇俳優6名(2.9%)
 劇界・女優11名(5.4%)

 映画界・松竹キネマ24名(11.8%)
 映画界・日活19名(9.3%)
 映画界・帝國キネマ25名(12.3%)
 映画界・東亞キネマ12名(5.9%)
 映画界・國活1名(0.01%)

以上の計204名について顔写真付きの略歴がまとめられています。

劇界と映画界の比は123:81となっており、ほぼ前者6割後者4割の割合。1918年版『現代俳優鑑』には存在していなった映画俳優が加わったことで舞台系の比率が低下しているものの上方歌舞伎だけ実数・割合共に7年前と同程度をキープしています。

男女比で見ていくと劇界の11名(岡田嘉子、水谷八重子含む)に映画界からの41名を加えて計52名の女優が紹介されていました。全体の2割5分を女性が占めたという結果で、映画界だけで見ると51パーセントと過半数を超えています。

『芝居とキネマ』 の新年号が出てから4か月後の1925年5月には報知新聞社から『世界のキネマスター』が公刊されています。各俳優に一頁が割かれ写真の画質が良く、掲載人数も多く名鑑としての完成度が高いです。ただ『キネマスター』は経歴紹介が簡素すぎて欲しい情報がなかったりするんですよね。生まれ~育ち~デビュー~現所属~代表作でまとめた『現代俳優かがみ』はその意味で使い勝手の良いものでした。


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